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EPG 研究会 音声研修会のお知らせ

2022.01.02

各位

 2004年12月にEPGを口蓋裂の言語臨床に導入してから17年が経過しました。2007年の第1回EPGシンポジウム(京都)から2021年1月にオンラインで開催した第7回まで継続できたのは、EPGの有用性を理解し活用していこうとする皆様の熱意に支えられたからです。海外の研究者とのつながりも深まり、コロナ禍におけるEPGの現状、そして今後についての論文を投稿中です。今後もEPGにかかわる活動を継続してまいりますので、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
 さて、今年度の活動の一つとして氏平明先生(元豊橋技術科学大学教授)に「音声の理解」をテーマにオンラインで御講義いただくことになりました。EPGを用いた臨床や研究を進めておられる方々、特に言語聴覚士の方々に、音声学音韻論についてさらに勉強していただきレベルアップを図るために企画しました。参加費は無料です。好評であれば継続していく予定です。
EPG研究会以外でも音声学音韻論についての知識を深めたい方々にもご参加いただきたいので、ご興味のある方にはメールを転送してお誘いくださいますようお願いします。

講義の概要
0. はじめに
新言語学(1960年代のChomsy,N.の生成文法等以降)と普遍音声学(Catford,J.C., Lever,J., Ladefoged,P.)に基づく言語や音声の考え方
1. 音声とは―生成の側面から―
共鳴音(sonorant)と阻害音(obstruent),阻害音のまとまり,共鳴音のまとまり,阻害音と共鳴音のまとまり,音節(syllable)の形成
2.   音節―音声のまとまりの側面から―
  無標(unmarked)と有標(marked),子音(consonant)と母音(vowel), 無標の音節と有標の音節,普遍性(universality)と個別性(diversity)
3.  音節の構成素(constituent)
3.1 単音(phone/sound)―分節的特徴(segmental)
 IPA(International Phonetic Alphabet), IPAの考え方, 子音(肺臓気流,肺臓気流以外,その他),補助記号(二次的調音),母音,extIPA(symbols for disordered speech)
3.2 EPGと音響分析に見る単音
 共鳴音の調音,阻害音の調音,安定と不安定,スペクトログラム,フォルマントの遷移,
3.3 分節素(segment)
分節素と音素(phoneme),音韻素性(phonological feature),音韻素性の体系:日本語の音韻素性
4.  音節構造(syllable structure)と音節の重さ(syllable weight)
軽音節(light s.), 重音節(heavy s.), 超重音節(ultra heavy s.),モーラ(mora),
音節構造モデル

上記について3回に分けてご講義いただく予定です。
2022年1月23日(日)9時から12時
   2月20日(日)  同上
   3月27日(日)  同上

参加ご希望の方は下記のメールあて2022年1月10日までにご連絡ください。
Zoomミーティングの案内と当日資料をお送りします。

EPG研究会 山本一郎 

連絡先:藤原百合 fujiwara.yuri12@gmail.com